福祉のガイド
福祉の資金(貸付制度)
都道府県・指定都市社協における「各種貸付制度」
都道府県・指定都市社協における各種貸付制度とは、福祉人材の確保と、ひとり親家庭の自立促進、および社会的養護の仕組みのもとで育った者の自立支援のために、国の2015(平成27)年度補正予算で創設された(1)介護福祉士修学資金等貸付制度、(2)保育士修学資金貸付等制度、(3)ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業、(4)児童養護施設退所者等に対する自立支援資金貸付制度の4種類の貸付事業です。なお、(1)介護および(2)保育の修学資金貸付制度については、従来から同様の先行制度がありました。
これらの貸付制度は、資格取得等を経て就労した後、一定期間就労が継続された場合に借入金の返還を免除することとされており、就労を通じた自立、さらには福祉分野の人材確保につなげることをめざしています。
これらの貸付事業は、都道府県(および一部の資金は指定都市)が実施主体ですが、多くの場合、都道府県(および一部指定都市)社協への委託により実施されています。
貸付制度創設以降、2016(平成28)年度における(1)介護および(2)保育の修学資金貸付制度における再就職準備金の倍増など、各貸付事業の拡充が図られてきました。2021(令和3)年度には、少子高齢化の進展等に加え、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策により福祉施設等における業務が増大し、人手不足が更に深刻化していることから、「福祉系高校修学資金貸付事業」や「介護分野就職支援金貸付事業」、「障害福祉分野就職支援金貸付事業」など新たな貸付事業が創設されました。
各種貸付制度の概要
貸付の種類 | 対象 | 貸付額 |
---|---|---|
介護福祉士修学資金貸付事業 | 養成施設の在学者 | 月額5万円以内(在学期間) *入学準備金(20万円以内)、就職準備金(20万円以内)等の加算が可能 |
介護福祉士実務者研修受講資金貸付事業 | 実務者研修施設の在学者 | 20万円以内 |
離職した介護人材の再就職準備金貸付事業 | 1年以上の実務経験があり一定の知識・資格を有する、介護職員等として再就職した者 | 原則、20万円以内 例外、40万円以内(有効求人倍率が高い都道府県、被災地都道府県) |
社会福祉士修学資金貸付事業 | 養成施設の在学者 | 月額5万円以内(在学期間) *入学準備金(20万円以内)、就職準備金(20万円以内)等の加算が可能 |
貸付の種類 | 対象 | 貸付額 |
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保育士修学資金貸付 | 養成施設の在学者 | 月額5万円以内(在学期間、2年以内) *入学準備金(20万円以内)、就職準備金(20万円以内)等の加算が可能 |
保育補助者雇上費貸付 | 新たに保育補助者の雇上を行う施設・事業者等 | 年額295.3万円以内 (勤務開始日から3年以内) *要件により1名分の加算が可能 |
未就学児を持つ保育士に対する保育料一部貸付 | 保育所に、新たに勤務し、または産後休暇・育児休業から復帰し週20時間以上勤務する保育士 | 保育料の半額、月額2万7千円以内 (勤務開始日から1年以内) |
就職準備金貸付 | 保育所等離職後1年以上経過した者、または新たに就職する者で、週20時間以上勤務する保育士 | 原則、20万円以内(1回限り) 例外、40万円以内(有効求人倍率が高い都道府県、被災地都道府県) |
未就学児を持つ保育士の子ども預かり支援貸付 | 子どもの預かり支援事業を利用する保育士 | 利用料の半額、年間12.3万円以内 (保育所等に勤務する期間。2年以内) |
貸付の種類 | 対象 | 貸付額 |
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ひとり親家庭高等職業訓練促進資金 | 高等職業訓練促進給付金の支給を受ける者 | 入学準備金50万円以内 就職準備金20万円以内 |
貸付の種類 | 対象 | 貸付額 |
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生活支援費 | 児童養護施設退所者等で保護者等の支援が見込めず、大学等に在学する者 | 月額5万円(在学期間) |
家賃支援費 | 児童養護施設退所者等で保護者等の支援が見込めず、大学等に在学、または就職している者 | 生活保護の住宅扶助額を限度 ・進学者…在学期間 ・就職者…退所等から2年以内 |
資格取得費 | 児童養護施設に入所中等の者で、就職に必要な資格取得を希望する者 | 実費(25万円以内) |
注)上記は概要であり、各貸付の実施の有無、対象や貸付額、さらに貸付要件の詳細については都道府県・指定都市社協のホームページ等を参照してください。
お問い合わせ
各貸付事業に関するお問い合わせは、貸付の要件や実施の有無をご確認のうえ、都道府県・指定都市社会福祉協議会にお願いします。
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