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福祉のひとに聞く【プロフェッショナルに聞く】

人が人として暮らし続ける「ノーマリゼーション」の実現を目指して 社会福祉法人東翔会 グループホーム

一人ひとりの人生史を尊重したケアを目指して

帰国から数年後、私たちは提案型グループホーム"ふぁみりえ"を開設しました。それは、デンマークで学んだ人の豊かさ、人を支えることの大切さ、支えるための方法を示し、伝える仕事でもあります。例えば、単に個室というだけでなく一人ひとりに寝室と居室という普通の生活環境やいろんなところに居場所がある生活。そして、人生史や生活習慣、自己資源を尊重したケアを行うことを重視しています。
施設の開設時には、デンマークから認知症コーディネーターのの"ミアヤム・ゲーデさん"を招聘し、、3カ月間の実践的な指導をお願いしました。認知症とはどんなものかを知り、利用者さんたちを理解する。システマチックでありながら豊かな人間観に裏打ちされたユーモアとファンタジーあふれる指導に、まさに目からウロコが落ちる思いの日々でした。
その一方で、デンマークからの研修生を受け入れるプロジェクトにも取り組みました。小さな病院が、福祉先進国であるデンマークから研修生を受け入れるなんて、信じられないことかもしれません。けれど、研修生を受け入れることで、個々の職員たちに「考える看護・介護とはどんなものか」ということを学んで欲しかったのです。

長い人生を生きてきて、たまたま認知症になられた利用者さんたちは、それぞれに何十年という歳月を生きてきた歴史をお持ちです。その人生に思いを馳せ、一人ひとりがどれほど尊い存在なのかを理解していく。今は自分でできないことがあったとしても、それに対して私たちが「してあげる」と考えるのは思い上がりです。人はそれぞれ「自分」というものを内に秘めているのですから、常に「畏れ」を持って接することが大切だと思います。相手を掌握して指導するのではなく、畏れ敬う意識を持って接する。そうすれば、自然と一人ひとりを大事にする看護や介護につながります。利用者さんを支えるためには、考えるだけでなく、人として「感じる」関わり方をしていくことが必要なのです。
私は、看護や介護の仕事は素晴らしいと思っていますし、それを仕事として選んだ人たちも、とても尊い存在だと思っています。この仕事に就いた人は、誰でも3つの山を上ることになるでしょう。一つ目は右も左もわからなくて不安ばかり募る「未知の山」。そして「理想と現実のギャップ」という山。最後に自分に何ができるのか、本当にこれで良いのか、といった本質に向き合う「介護の山」を越えなければなりません。その3つを越えて人間の素晴らしさに触れ、看護・介護の仕事の尊さを感じることができれば、その後の人生で皆さんはたくさんのものを得ることができると思います。

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大谷るみ子


大谷るみ子 RUMIKO OTANI 社会福祉法人東翔会 グループホーム


デンマークから迎え入れた研修生とともに

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