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福祉のひとに聞く【プロフェッショナルに聞く】

人が人として暮らし続ける「ノーマリゼーション」の実現を目指して 社会福祉法人東翔会 グループホーム

介護という仕事の素晴らしさに触れる

そんな頃、知人を通じて、新しく開設された整形外科病院からの誘いを受けました。当初は、十分やりがいのある仕事をしていましたので、まったく興味がなかったのですが、「とにかく話だけでも」ということでお会いしたのが、現在所属する社会福祉法人の理事長です。
「整形外科という領域で専門的な医療を提供し、誰もが気軽に通える地域密着型の医療をやりたい」
そんな言葉に心が動かされました。公立の大病院の仕事は、大きなシステムの中で歯車として動いているイメージだと思います。ここの仕事も歯車であることに代わりはありませんが、規模が小さな分、一人ひとりが大きな歯車になれそうな気がしたんです。

「これから"地域医療"という名の航海に出よう。病院をクルーザーに例えるなら、職員一人ひとりが乗組員で、みんなで舵を取りながら進んで行くんだ」
そんな言葉に感銘を受け、転職を決意しました。規模や役割は違っても、医療の質は田舎でも都会でも同じものが提供できるはずです。それなら、患者さん一人ひとりに関われる小さな病院で質の高い看護を提供しよう。そんな決意のもと、現在の医療法人の病院へ婦長として着任し、その後看護部長になりました。

着任した整形外科病院では、患者さんには高齢の方が多いため、せっかく手術・リハビリテーションして退院されても、その後に寝たきりになってしまうケースが少なくありませんでした。ほとんどが特別養護老人ホームや療養型病院に移られ、その後再び骨折や寝たきりとなって再入院されるケースを見るにつけ、「寝たきり老人はつくられているのではないか」という疑問を感じたほどです。リハビリテーションの視点を持つ特別養護老人ホームの必要性を痛感し、人生の最終章を豊かに暮らしていただくために、特別養護老人ホーム"たいめい苑"が開設。看護・介護部門長として携わりました。
"たいめい苑"で大切にしていたのは、利用者さん一人ひとりのパーソナリティです。利用者さんたちの何気ない仕草や笑顔に感動し、喜びを見いだせる職員が集まってくれたこともあり、人と人との触れ合いの大切さを痛感する毎日でした。それまで看護だけをやってきた私は、「利用者さんのパーソナリティにかかわることができる介護の仕事はなんて素晴らしいのだろ」と、心から思いました。

デンマークで学んだ看護・介護の尊さ

介護の世界に可能性を感じながらも、特別養護老人ホームの運営には、現実という厳しい壁も少なくありません。そんな頃出会ったのが、「ノーマリゼーション」というデンマークの福祉理念です。障害があろうと、高齢であろうと、認知症であろうと、すべての人に普通あたりまえの生活を送る権利があり、社会はそれを可能な限りサポートする―そんな考え方を学ぶために、理事長や若手の職員たちと「デンマークの福祉に直にふれる講演会」に出かけたことがありました。そこで感銘を受けた理事長は、「百聞は一見にしかず」と、講演会後のレセプションで、デンマーク人講師の通訳兼解説をされていた千葉忠夫さん(デンマーク在住40年、日欧文化交流学院学院長)に、「この婦長をデンマークにやりますから!」と宣言されました。「仕事があるからすぐには行けない」と尻込みしていましたが、講演会から1カ月半後、私はデンマークへ送り出されていました。

SODEYAMA式介護理念

デンマークで過ごした3カ月の間に、私は実に多くのことを学びました。人が人として普通に暮らすとはどういうことか。人としての尊厳、原則とは何か。そして、それを実現する仕組みの中心に、看護職があること。慣れない英語を駆使して書物を読み、インタビューを重ね、デンマークの看護と介護についての研究を行いました。デンマークにおいても急速な高齢化は深刻で、加えて難民や教育環境など様々な問題を抱えています。それでも常に原則に基づいて福祉を実行していく姿を目にするなど、それまで病院と患者さんへの思いだけに止まっていた私の視野は、大きく開かれました。私にとってデンマークの研修は、人間としての生き方を学び、それを支える看護・介護という仕事の尊さに気づくものだったといえるでしょう。

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大谷るみ子


大谷るみ子 RUMIKO OTANI 社会福祉法人東翔会 グループホーム


特別養護老人ホームたいめい苑で


デンマーク研修中の一枚

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